中学受験の国語論
中学受験の国語論ISBN9784876151349
武本貴志:著+若尾直人:監修
定価:本体 1,400円+税
(税込定価: 1,540円)
ISBN978-4-87615-134-9
判型:四六判
192ページ
テキスト
2006年7月8日:発売
2006年7月13日:第2刷
※本教材の感想を読者カードやレビューサイトにお寄せください。
かつて個人塾で、1,000名以上の入塾待ちの生徒がいるカリスマ国語塾があった。

あの(かのお)ゼミナールの読解問題の解法をここに紹介!

なぜ、なにを、どのように受験国語を学ぶのか……

この塾の二期生である著者は、大手有名塾講師を経験した後にこの塾を引き継ぎ、この塾独自の読解方法を指導している。
文章を正確に読み、正しく理解する。この国語力の中の精密力こそすべての基本となるものであり、これを習得することは、中学受験の成功のみならず、日本人として必要な読解力を身につけることにもなるのだ。
本書は受験国語の勉強方法をひもとく一方で、受験国語の成り立ちから考え、国語の力とは何かということについて語る。
中学受験をひかえたお子さんを持つ保護者のみならず、将来、中学受験を希望する小さなお子さんを持つ保護者にも必読の書である。

はじめに

受験国語の文章読解問題(課題文を読んで設問に答える形式のテスト)には多くの方々がこまっていると思います。

 なにをどのように勉強するのかわからない。
 本を読んでも演習問題をたくさん解いても得点にはつながらない。
 模範解答を見れば納得できるが、自分で正解が出せるとは思えない。
 いくら勉強を重ねても「これで解けるようになる!」という実感がわかない。
 不安や疑問を感じても「みんな同じように勉強している」といわれると返す言葉がない。
 成績が悪いと「努力が足りない」「勉強に対する意欲がない」「精神的に幼い」といわれる。

 文章読解問題の勉強とは、だいたいこのようなものではないでしょうか?
 読書は大切ですが、本を読んでも設問が解けるようにはなりません。
 演習問題を解くことも必要ですが、練習を重ねても解けない設問は解けません。
 ていねいに解説を読んでも設問の解き方は説明されていません。
 テストの復習として模範解答を赤ペンで写すことにはあまり意味がありません。
 「これで解けるようになる!」と実感できない勉強を続けても成果は上がりません。

 文章読解問題には解き方があります。そして設問を解くにはさまざまな約束事があって、これらを守らなければ正解にはなりません。文章読解問題の勉強とは、この解き方や約束事を習い、訓練することなのです。
 本書ではそういうことを書きました。

 なお、本書は中学受験生の保護者に「受験国語とはどのようなものか?」「具体的になにを勉強するのか?」「受験勉強を進めるうえでどのような点に注意が必要か?」などを知ってもらうために上梓したものです。子供向けの自習書・参考書ではありません。
 また、本書では文章読解問題のみを取り上げ、漢字やことわざ・慣用句などの知識問題は扱いません。したがって本書で「受験国語」といった場合は文章読解問題をさします。知識問題については優れた教材がたくさんありますので、それらを利用してください。

 ところで、受験国語の勉強をするということはどういうことでしょうか。入試問題の設問を解くことができるようになって志望校に入学するために勉強をするのかもしれませんが、じつはそれだけではないのです。問題を解く練習を積むことで国語の学力が上がるということは、むずかしい文章を読む力をやしなうことで、それは将来的にもきっと役に立つことになるのです。
 本書では、受験国語とはなにかということを改めて考え、さらに国語がにがてな人でも読み解く力をつける方法があるということについて書きました。

武本貴志
昭和37(1962)年東京都出身。和ゼミナール第2回卒業生(昭和48~53年在籍)。四谷大塚準拠塾、進学塾SAPIX小学部国語講師を経て、平成12年「和ゼミナール」を東京都文京区に再開。東京都文京区在住。
若尾直人
大正11(1922)年山梨出身。元陸軍少尉。東京都練馬区立中学校国語教諭・教頭、日本進学教室国語講師を経て、昭和47年、東京都千代田区に国語塾「和ゼミナール」を創設。平成5年までに約9000人の卒業生を輩出。東京都練馬区在住。

武本貴志先生の本

定番

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