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※ためし読みの色は実際の書籍とは異なります。
はじめに(Vorwort)
本書は,ドイツ語ネイティブスピーカーが選んだ日常生活でよく使う言い回しを,会話の意図や状況,流れなどに応じてまとめた表現集です。出てくる語彙や表現のレベルは,ヨーロッパ言語共通参照枠のA1(学習目安時間80 ~ 200 時間)からB1(同350 ~ 650 時間)に相当します。つまり,ある程度ドイツ語の基礎を学習したことのある方を主な対象としていますが,初心者でも辞書などを引くことなく気軽に使っていただけるよう,語句や文法事項の説明も充実させました。
見出しで挙げたキーフレーズは,バリエーション豊かなダイアログの形で紹介していますので,場面をイメージしやすくなっています。読み進める中で,読者のみなさんにはきっと「ああ,あの時はこう言えばよかったのか…」と感じていただけることでしょう。また,ドイツ語では,通常相手との関係によって使う二人称が異なります。本書ではいろいろな状況に対応できるよう,du を使った親しい相手とのやりとりと,少し改まったニュアンスを持つSie での会話を両方扱っていますので,丁寧さの違いなどにも慣れ親しんでいただけると思います。
しっかり伝わるドイツ語を話せるようになるには,語彙や言葉の使い方の知識だけでなく,「リズム」を身につけることも大変重要です。単語の音節の数やアクセントの位置を意識することがその秘訣ですが,これらはカタカナで表記することができません。本書にはカタカナルビの代わりにCD が付属していますので,音の区切りやまとまり,強く発音される部分などを繰り返し確認しながら学習を進めてみてください。
ハンブルク出身。北京大学でジャーナリズムと中国語を専攻。1990年の来日以来,ゲーテ・インスティトゥート東京に専任講師として勤めるかたわら,香港–日本間の特派員やNHKラジオ放送局のアナウンサーとして活躍。現在はゲーテ・インスティトゥートで講師をするほか,ニューメディア関連や検定試験コーディネートを受け持つ。フリーのジャーナリストやナレーターとしても活躍中。
著書に『口が覚えるドイツ語 スピーキング体得トレーニング』『ビールを楽しむドイツ語』(以上,三修社刊)がある。
1989年にDAAD給費留学生として渡独。シュトゥットガルト音楽大学大学院,オペラコース,リートクラスで声楽を専攻後,宗教曲のソリスト,オペラ歌手として活躍。2002年に帰国後は,東京音楽大学付属高校,ゲーテ・インスティトゥート東京,朝日カルチャーセンター,および日独協会に非常勤講師として勤務するかたわら,合唱団等のヴォイストレーナーとしても活躍中。
Jan Hillesheim氏の著書『口が覚えるドイツ語 スピーキング体得トレーニング』『ビールを楽しむドイツ語』(以上,三修社刊)では,翻訳を担当。