音声ダウンロード・すぐ聴く音声 FAQ
※ためし読みの色は実際の書籍とは異なります。
はじめに
この本はひと言で言えば表現集に分類されるものです。ひと通り文法の基礎を学んだ中級者を念頭に置いて書かれています。しかしながら,接続法を使った例文は数えるほどしかありませんから,初級の人でも最初の数章であれば,十分に理解した上で活用していただけると思います。また,月並みなものばかりが繰り返されることのないよう,会話例のヴァリエーションが多彩になるよう努めましたので,中級よりも上のレベルの方々にもいろいろな発見をしていただけると思います。
見出しとして取り上げた501 の基本フレーズには,決まり文句として日常的にごくふつうに使われるものを優先して選びました。基本フレーズの下に例として挙げた会話文は,なるべくあいまいな設定を避け,具体的な場面が思い浮かぶように工夫してあります。
まずは決まり文句を覚え,頭の中で考えなくても反射的にフレーズが口をついて出てくるようにすることが肝要です。キャッチボールのように言葉をやり取りする,対話形式のコミュニケーションが円滑に取れるようになったら,もう一歩踏み出して頭の中の考えに形を与えることにトライしてみましょう。どんな単語を選び,どんな順番で配置し,どんなふうにまとめ上げたらいいのかを,具体例を使って示してあります。見本として参考になさってみてください。
日常的に反復されるフレーズはもちろんのこと,環境問題,経済危機,原発のことなど,今を生きる私たちが発信したいトピックスを意識的に選んでみました。もちろんイタリア人が大好きなサッカーの話題も盛り込んであります。「これはイタリア語でどう言ったらいいんだろう」と迷ったときに,辞書のようにめくってみてください。
では,最後にひと言。
Studiate divertendovi!( 楽しみながら学んでください)
著者
東京外国語大学大学院修了。1989–90年にヴェネツィア留学。『和伊中辞典』(小学館)の編集,『伊和中辞典』(小学館)の改訂に携わる。2006年4月~6月,NHKラジオイタリア語講座の応用編を担当。現在,日伊協会講師,東京外国語大学非常勤講師。
著書に,『すぐ使える!短いイタリア語表現2009』(共著,実務教育出版刊),『【ポケット判】イタリア語で言ってみたい「この一言」』(語研刊),
『口が覚えるイタリア語』(三修社刊)がある。