
(CD2枚 価格:本体 2,300円+税)
はじめに
つい先日私は電車の中で、OL一年目くらいの若い女性が、やや年上の外国人男性に、日本語を交じえながらも懸命に英語を使って話しているのを見かけました。近頃はこうした情景もさほど珍しくなくなってきていますが、やりとりを聞いているうちに私は彼女に大変感心させられました。
その第一は、英語と日本語が交じりあっていても構わずに、、彼女がとにかく話しつづけたことです。言葉が足りない分を、動作で補い、その姿勢がとても自然でした。相手がにこにこしてうなずいているのを見ると、どうやら話が通じていたようです。
第二に、彼女には話すべきテーマがありました。職場における男女の役割についてというものです。テーマを持っている人は、そうでない人の数倍早く会話が上達します。
第三に、彼女は覚えるということにとても貪欲でした。聞き取れない言葉は、日本語を交じえて何度も聞き返し、スペルを書かせ、発音を繰り返しまねることで自分のものにしようとしていました。
私も昔このようなことをした覚えがありますが、彼女ほどには徹底できませんでした。こんな言葉があります。『覚えてからはさりげなく、覚えるまでは命がけ』
英語の勉強にも通じるところがありそうですね。
1936年,静岡県生まれ。明治大学法学部独法科卒業後,コピーライター,英語教材の製作・英会話の指導などを行い,現在,英語関係の書物執筆,翻訳,企業向けの英語の講師などをするかたわら,能力開発を目的とした「潜在能力研究所」を主宰している。著書に,『英語基本単語プラス2000』(語研,共著),『道具としての英語・表現辞典』(宝島社)がある。
1958年,アメリカ・アイオワ生まれ。1989年来日。NHK教育テレビ『英会話Ⅱ』『ミニ英会話』において製作協力・出演。著書に,『英語基本単語プラス2000』(語研,共著),『とっさのひとくち英会話』(明日香出版,共著),『PRACTICAL GUIDE TO ORAL COMMUNICATION』(研究社,共著)がある。現在,パナマ在住。