音声ダウンロード・すぐ聴く音声 FAQ
※ためし読みの色は実際の書籍とは異なります。
はじめに
かつては若い女性がショッピングや観光に手軽に行けるところとしてタイは人気のスポットでしたが,現在では企業の駐在員とその家族はもちろん,ロングステイで滞在する方々も増えています。さらにタイの経済発展に伴って日本へ観光にやってくるタイ人も激増したため,日本でタイ語のガイドしたいという人たちも増えています。本書はそのような幅広い層の方々の会話をサポートするのが目的です。
タイ語の会話の本では今まで入門,初級レベルのものが多く出版されてきたため,入門レベルを終えた方々の会話の本はたいへん少ないのが現状です。本書では,挨拶のようなやさしい会話から,情報を伝える,意思を伝える,依頼する,などのより高度な表現までを,目的別,状況別にそれぞれ 3 パターンで表現してあります。こんな時はどう言ったらいいのだろう,という疑問に応えられる表現をそろえました。場面設定は家族,親しい友人,現地法人の同僚などの対話が多いため,語末の丁寧語(男性のクラップ,女性のカ)がついていない文も多いですが,実際に使われるときは必要に応じてつけるかどうかを決めてください。
タイ文字を読めない方のために発音記号を併記してあります。ポイントのところでは単語毎にカタカナ表記もあります。音の微妙な違いは CD を聞きながら,発音してみる,を繰り返してください。繰り返し口に出して言ってみて,実際に使えるようにマスターしていきましょう。本書の練習で表現の幅が広がって,さらに会話を楽しむことができることを願っております。
最後に企画から編集,校正まで細かい作業にご尽力いただきました(株)語研編集部の島袋一郎さま,ネイティブチェックの泉田スジンダさま,CD吹き込みの諸江ボーウォンさま,金沢サイフォンさまに心より感謝申し上げます。
1965年国際基督教大学卒業。バンコクの女子高で英語講師を務め,帰国後タイ大使館勤務を経てタイ語講師として,朝日カルチャーセンター,和光大学などで勤務するかたわら、タイ語通訳のプロ第1号としても国際会議の同時通訳,政財界の要人通訳などで活躍する。
訳書に『ジット・プミサク』(鹿砦社),『カラワン楽団の冒険』(晶文社),著書に『ソムタムの歌』(筑摩書房),『マイペンライ:タイ語ってどんな言葉?』(筑摩書房)など多数ある。