はじめに

『入門タイ語の教科書』を手に取ってくださり，ありがとうございます。

これから学習するタイ語は，東南アジアにあるタイ王国の標準語です。タイ

カダイ語族のタイ諸語に属します。日本語と同じ様に方言があり，各民族の言葉もありますが，タイ国民の多くがこの標準タイ語を話せます。

タイ語には，日本語の高低アクセントとはまた違う，音の高さの変化「声調」が5つあります。音楽のようにきれいに聞こえるのはこの声調のためかもしれませんね。発音については，この声調が最重要とも言えるでしょう。よく聞いて，ご自分の発音をスマホなどで録音して比べてみるのも1 つの手です。「意識して発音する」癖をつけましょう。

また，タイ文字は発音を表す表音文字です。子音字と母音記号などを組み合わせて使います。日本では目にする機会が比較的少ないため，難しく感じるかもしれません。発音記号表記もありますが，これは補助的なものであって，タイでは使われていません。ですから，ぜひ文字にも挑戦していただきたいと思います。「タイの街で文字がわかった！｣｢動画に出てきた語が読めた！」など，きっと楽しく，嬉しい体験が待っています。

文法編

会話編を通して，できるだけ皆さんにそのまま，または一部単語を入れ替えれば色々応用していただけるような文を取り上げるようにしたつもりです。繰り返し言って，書いて，覚えて使ってみてください。本書が楽しいタイ語ライフの一助になれば幸いです。

本書の作成にあたり，ウィスッティカンヤー

トーシーチャルーン先生に色々とアドバイスをいただきました。コースィット

ティップティエンポン先生にもタイ語のチェックをしていただきました。厚く御礼申し上げます。また，初学者の視点から貴重なご指摘をくださり，そして辛抱強くお待ちくださった（株）語研編集部の西山美穂様にも深く感謝申し上げます。