※ためし読みの色は実際の書籍とは異なります。
はじめに
本書は、1パラグラフ(原則として5文以内)の簡潔でわかりやすい英文ビジネスメール100文例をまとめた英文メール作成マニュアルです。短時間で書ける要を得た文例には、コピー&ペーストですぐに使えるひな形表現と関連表現を加え、さらに英文ビジネスメールに関する表現や異文化情報をQ&A形式で解説してあります。
筆者はともにビジネススクール(国内MBA取得コース専門職大学院)でビジネス英語の授業(ティームティーチング)を担当しています。日本人ビジネスピープルとの日々の親交や授業を通して彼らのニーズを把握し、さらに企業内や企業間で実際に交された数多くの英文メールを分析して、本書の文例を書き上げました。ビジネス上のニーズに加えて、クリスマスカードや冠婚葬祭など、プライベートでも参考になる文例が数多く含まれているはずです。英文メールに頻出する例文と語彙を紹介し、受信した英文メールを読んで短時間に理解するだけでなく、忙しい生活の中で時間をかけずに英文メールを書き上げる力を高めることを目的とした【発信型英文メール実例集】と言えます。
インターネットの普及で私たちの生活は一変しました。電子メールを活用することで人と人とが容易に結び付き、コミュニケーションが密になり、手軽に連絡が取り合えるようになりました。とりわけ、ビジネスの分野ではメールが基本の通信手段となり、その利便性を活かして、会社の内外を問わずメールで用件をすませるようになりました。24時間いつでもメッセージを発信し、またいつでも好きなときに受信することが基本的なビジネススタイルになっています。情報が迅速に伝達され、紙資源の節約にもなる英文メールは、国際派ビジネスピープルにとって不可欠のコミュニケーションツールです。
本書は、文例集として参照するだけでなく、文例を参考にして今後使いそうなメール文をあらかじめ作成して保存しておくことをお勧めします。ビジネスメールは、語彙を入れ替えて繰り返し使えるひな形を用意し、それをうまく使い分けることで生産性が大きく高まります。本書が、皆さんの英語によるコミュニケーション能力の向上に役立つことを願っております。
最後に、本書の構成について、いつもながら株式会社語研の奥村民夫氏にはたいへんお世話になりました。企業からの視点が多く盛り込まれたものと確信しております。この場を借りて改めてお礼を申し上げます。
北に一星あり 小なれど その輝光強し
国立大学法人小樽商科大学大学院ビジネススクール教授 小林敏彦
目次
米国南イリノイ大学フランス語学科(B.A.)卒,南イリノイ大学大学院TEFL修士課程修了(M.A.),英国ケンブリッジ大学大学院言語学修士課程終了(M.Phil.),米国ハワイ大学 (UHM)大学院言語学博士課程終了(Ph.D.取得)。現在,国立大学法人小樽商科大学言語センター応用言語学教授,英語科主任。
小樽商科大学の英語で行われる講演のホスト役として,数々の著名なゲストを招聘し,好評を得ている。講演の様子は,YouTubeで公開されている(http://www.youtube.com/user/OtaruShodai)。
著者として30冊以上に及ぶ教科書や学習書があり,Time magazine, The Japan Times, Honolulu Advertiser, Verve, その他記事投稿多数。
ホームページ:
http://www.otaru-uc.ac.jp/~shawn
小樽商科大学商学部経営法学コース卒,米国ハワイ大学マノア校(UHM)大学院英語教育研究科修了(MA in ESL),ハワイ州会議通訳者免状(同時・逐次)全4種取得。現在,国立大学法人小樽商科大学大学院商学研究科アントレプレナーシップ専攻(専門職大学院ビジネススクール)教授。専門はSLA(第二言語習得)。3M(Media / Movie / Music)を活用した「わかりやすく(clear),おもしろく(interesting),ためになる(practical)授業」を常に心がけている。
著書に『ニュース英語パワーボキャビル4000語』『ニュース英語究極単語10,000』『3パターンで決める日常英会話ネイティブ表現』『ネイティブがよく使う英会話表現ランキング』,『ネイティブのTPO別英会話表現』(以上,語研),『外国人の先生と話そう』(大修館書店),『私たちの地球と健康』(成美堂),『日本人から見たアメリカ人の不思議な行動パターン』(三修社),『英語スピーチとプレゼンの技術』(南雲堂),『映画英語教育論』(フォーイン),『英語リスニング教材開発の理論と実践』『すべての英語教師・学習者に知ってもらいたい口語英文法の実態』『商大生のためのビジネス英語101』(以上,小樽商科大学出版会),他,著書・論文合わせて100点を超える。主要論文に “Native and Non-native Reactions to ESL Compositions” (TESOL Quarterly, vol.26, No.1, Spring 1992)がある。
ホームページ:http://www.ne.jp/asahi/toshi/koba/index.htm
ブログ:http://blog.livedoor.jp/keg84123/