
はじめに
「英会話を楽しんでもらいたい!」──この本は、そんな気持ちから書かれています。ですから、この本と出会った方にお願いがあります。肩の力を抜き、「学ぶ」という気持ちを風通しのいいものにしてください。この本のために「心の窓」をほんの少し多めに開けておいてください。きっとその隙間から心や感情を伴った言葉やフレーズが皆さんの元に届くはずです。言葉はあくまでも道具です。何よりも大切なのは、それを使う自分自身であり、究極的には自分にしか表現できないものを見つけ出していくことだと思います。確かに英語に限らず言葉にはルールがあり、学ぶには暗記力も要し根気のいることです。ただ、後にも先にも言葉を使う「人」がそこにいるんだ、ということを忘れずにいて欲しいのです。「人」を感じて欲しいということです。どんな人がどんな風にどんな気持ちで話しているのかをSmall Talksから想像し感じ取ってもらえたら、より一層この本が楽しくなると思うからです。そして英語表現がより身近に感じられるはずです。「この表現、面白い」とか「これ気に入っちゃった」というフレーズがあったら、是非、口に出して言ってみてください。一緒に英語を勉強している友達や知り合いがいたら、「ねえ、こんな表現知ってる?」と情報交換をしてみてください。肝心なことは、「学んだら話したい、使ってみたい」という自分の欲求に素直になることです。そうすることで、そのフレーズがより確かにあなたにインプットされていきます。コミュニケーションは人を成長させる大切な要素です。そしてその土台にあるのが言葉であることを忘れず、より深くより広く……そして何と言っても風通しよく英語を学んでいってもらえればと考えています。
最後になりましたが、この本の企画・編集をしてくださいました(株)語研の島袋一郎氏に心からお礼を申し上げます。氏との出会いなくしては本著はこの世に存在しませんでした。