別売音声教材はダウンロード版(有料)のご利用が便利です。
はじめに
私は生まれてよりこのかた広東語を数十年使ってきて、ほかの国の言葉とよく比べてみる機会がありました。そして、広東語ほど難しい言葉はないと思っています。
まず、発音の複雑さと音節の多さに圧倒されます。さらに文字も複雑です。広東語は、書く言葉ではなく、あて字の多い一つの方言なのです。そのためか、非常に生き生きしている言葉で、まるで生物のように変化し、新しいことばがひんぱんに生まれてくるのです。例えば広東省の人々の広東語と香港人の広東語はかなり違います。2つの地域の文化、環境、生活習慣がたった数十年ちがっただけで、大きなちがいが生まれてしまいました(この本では香港の広東語を中心にしています)。
しかし、恐ろしく難しい反面、広東語は既有の文字にしばられていないため、非常に説明しにくいニュアンスや、物事の状況や、人の心理状態などが表現力と想像力によっておもしろく、生々しく表現できます。ということは、とても親しめることばなのだと思います。広東語を勉強するのは楽しいでしょう。本書を皆さんに使っていただき、広東語を使う人々の心理や、性格や生活様式なども広東語の勉強とあわせて紹介できて、たいへんうれしく思います。
陳守強(J.S.K.Chan)
構成と使い方
特徴どのページも,開いたところがひとまとまりの単位です。好きなところから単語を覚えていくもよし,また,初めて広東語にふれる方は,順に2ページずつ覚えていくとステップをふんだ学習ができます。
本文第1章は広東語の発音と文字を,実際に使う単語で覚えます。第2章が会話に使う単語です。すべて耳で聴き,口で話すことばで,使用される場面および意味としての覚えやすさを考慮して分類しています。第3章は,会話に活用することばをまとめました。
使い方左のページにあげた単語や解説を,右ページで練習しながら暗記します。各項にチェック用の□がついています。書きこみながら練習して覚えます。
本書で広東語を学ぶには,広東・香港で生活してきたアナウンサーである著者 鄧超英の吹込みによる別売CDを活用されるといっそう効果的です。
まず広東語が,続いて日本語が読みあげられます。本書の全単語が収録されています。
また,別売CD収録の音声はすべて,インターネットからのダウンロード販売も行っております。詳しくは,弊社のホームページにアクセスしてください。
CD収録時間
Disc1:40分01秒/Disc2:41分02秒