
※ためし読みの色は実際の書籍とは異なります。
はじめに
観光立国,グルメの国,アートやファッションの一大センターなど,日本人がフランスという言葉から受ける印象は歴史的・文化的な側面が強い傾向があります。一方で,現代のフランスは男女同権の意識も高く,少子化対策においても成功を収めつつあります。また産業の面では国際競争力を持つ農業大国であり,原子力産業や航空機産業では世界を牽引していいます。まさにフランスは,21 世紀に日本が目指しているひとつの指針となる国であり,その言葉を学ぶということは日本にとっても大きな意味を持ってくるのではないでしょうか。
本書は,フランス語圏を旅行や出張などで短期的に滞在したり,留学や転勤などで現地生活をおくる際に知っておくべき「暮らしのフランス語単語」を,場面別・トピック別にまとめたものです。
収録した単語や表現は,実際にフランスで滞在生活をし,“暮らしの現場”の取材をとおして選び出しました。見出し語の収録数は8,400 語強。さらに,それぞれの場面に必要と思われる会話と基礎知識も取りあげています。自分の興味・関心のある場面・トピックから手始めに,実際に声を出して言いながら,暮らしの単語をチェックしてみましょう。
言うまでもなく,コミュニケーションには会話が一番重要です。間違いを恐れずに,とにかく相手に話しかけることです。その中から言葉の微妙なニュアンスの違いがわかるようになります。
本書を片手にフランスの街角を歩いたり,ビジネスや留学などで滞在生活をおくられる方,また,人々との会話を楽しみたいという読者の皆さんの一助となれば幸いです。
最後になりましたが,AAA 言語学院の先生・生徒の皆さん,パリの人々,(株)語研編集部の島袋一郎さんに心から感謝を申し上げます。
滋賀県柏原生まれ。同志社大学文学部卒業。
著書に,『暮らしの中国語単語10,000』『暮らしのタイ語単語7000』『暮らしのスペイン語単語8000』『暮らしの日本語単語14,000』(以上,語研刊),『大きな文字の旅行会話 東南アジア編—気持ちが通じるさいしょの一言』『気持ちが通じるさいしょの一言 インド・ネパール・チベット・ミャンマー』(以上,国際語学社刊)がある。
