音声ダウンロード・すぐ聴く音声 FAQ
※ためし読みの色は実際の書籍とは異なります。
はじめに
年間訪日外客数が 1,000 万人の大台を超えた 2013 年以降,我が国のインバウンドは拡大の一途をたどってきました。インバウンド需要の高まりとともに,「日本語を理解できない外国人観光客に対して,どのようにおもてなしするか」に注目が集まった結果,多言語対応の重要性が唱えられるようになりました。旅先で言葉が通じるかどうか,トラブルの際に対応できるかどうか,といった外国人観光客の不安を取り払い,「また日本に来たい」と思ってもらえるようなおもてなしを提供するためにも,言語の壁をできる限り低くすることが求められたのです。なかでも,英語と中国語の優先度は高く,さまざまな店舗やサービスでこれらの言語への対応が進められてきました。世界共通語である英語は,ネイティブスピーカーよりもノンネイティブスピーカーのほうが多いという特徴があります。接客や観光の場において,複数言語に対応できるようにすることは簡単ではありませんが,英語でコミュニケーションを取れる環境さえ準備できれば,ある程度の外国人観光客を応対することが可能になるのです。
本書では,接客業に従事される方がよく使う表現について,簡単で自然なフレーズで紹介しています。また,英語でのコミュニケーションが不慣れな方に向けて,ネイティブの発音に近づけたカタカナルビを付けました。さらに,各フレーズに対応している QR コードを読み込めば,すぐに音声を聞くことができます。英語で話すことが難しい場合,QR コードを読み込んで,音声を直接聞いてもらう,といった使い方も可能です。
食事や治安,清潔さといった面で高い評価を受けている日本は,新型コロナウイルス終息後に旅行したい国・地域として,人気が高いとされています。外国人観光客が再び日本を訪れることができるようになった際には,本書が接客業に携わる方々のお役に立つことを願っております。
本書の使い方
本書では中国語の文字の上にピンイン(中国語のローマ字による表記法のこと),下にカタカナルビを表記しています。中国語を学んだことがある方はピンインを参考にされるかと思いますが,中国語がまったくの初心者でもそれらしく話せるように,なるべくネイティブに近い音でカタカナを付けました。
自分で覚える | 音声を繰り返し聞いて必要なフレーズを覚える。 |
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相手に聞かせる | 伝えたいフレーズのQRコードを読み込んで,音声を直接聞いてもらう。 |
相手に見せる | 伝えたいフレーズを指差して,相手に読んでもらう。 |
自分に合った方法でうまく活用してみてください。
ルビについて
中国語には4 つの声調変化「四声」があり, この音の変化によって言葉の意味合いが変化します。また,四声のほかに「軽声」というものがありますが,その名のとおり弱く短く発音します。矢印の抑揚を意識しながら発音してみてください。
例:ma[マー] | ||
第一声(1) | mã 媽「お母さん」 | 平坦にまっすぐの音 |
第二声(2) | má 麻「麻,しびれる」 | 下から上がる音 |
第三声(3) | mä 馬「馬」 | がっかりしたときの「あ〜あ」に似た音 |
第四声(4) | mà 罵「罵倒する」 | 上から下がる音 |
軽声(無印) | ma | 弱く短い音 |
カタカナで下線が引かれた箇所は「そり舌音」です。図のように,上顎に舌をくっつけたまま発音します。このそり舌を意識して発音すればより中国語らしい話し方に近づけるでしょう。
について
言い換え表現がある場合は で示しています。
音声について
音声は中国語のみを収録しています。聞きたいフレーズに対応する日本語の横にあるQRコードを読み込んでください。
また,一括でダウンロードしたい場合は本書の紹介ページの「無料音声ダウンロード」の文字をクリックして保存してください。