はじめに
中国語圏の人々や企業との交流が盛んになっています。それに伴い、プライベートの場面でもビジネスの場面でも、コミュニケーションの手段として、中国語のレターやファクス、Eメールなどの往来もどんどん盛んになっています。つまりは、「中国語で文書を書くこと」の必要性が増加する一方であるということです。
文書は“人と人の心をつなぐ大切なツール”です。また、レターでもファクスでもEメールでも、受け取った相手は自分のペースで読むことができるのですから、相手の時間を無駄にしないという心遣いのできるツールなのです。交渉の正確性を高めるというメリットもあります。これからは、聴く・話すだけでなく、「文書を書くスキル」も重要になってくるでしょう。
ところが、中国語には口語と書語という違いがありますので、特にビジネスの場面での文書など、難しいのではと戸惑う気持ちも大きいのではないでしょうか。
そこで本書をご活用いただければと思います。本書は、「契約・発注」などのビジネス上の文書から、お礼や年賀状などの日常に欠かせない文書に至るまで、さまざまな場面を想定して、使用頻度の高い文例をまとめた表現集です。これらの文例を基本に、まずは「心をこめて」「正確に」ということを大切に、文書を書いてみましょう。
本書が、交流をスムーズに、そして心のこもったものとなるための一助となりますよう願っています。
最後になりましたが、本書の企画・編集をしてくださいました(株)語研編集部の島袋一郎さんに心より感謝を申し上げます。
于 羽
鳥取県生まれ。京都女子学園で中国語と出会い,1995年より中国人民大学へ語学留学。
現在は,翻訳業などに従事。
著書に,『ネイティブがよく使う中国語表現』『CDとイラストで楽しく学ぶ やさしい中国語の発音』『3パターンで決める 日常中国語会話ネイティブ表現』『初級を超えるための中国語単語BOOK』(以上,語研刊)などがある。
北京市生まれ。北京大学医学部を卒業後,日本へ留学。1995年医学博士課程を修了。
現在は,医薬品業に従事。
著書に,『ネイティブがよく使う中国語表現』『CDとイラストで楽しく学ぶ やさしい中国語の発音』『3パターンで決める 日常中国語会話ネイティブ表現』『初級を超えるための中国語単語BOOK』(以上,語研刊)などがある。