MP3CDに関しては以下のFAQもご覧ください。
付録CDに関するFAQ
※ためし読みの色は実際の書籍とは異なります。
はじめに
はじめに,本書をお手にとっていただきましたことを深く感謝いたします。
本書は,入門の方も短期間でマスターいただける「快速マスター」シリーズのフランス語版です。シリーズ最大の特色「わかりやすさ」を活かし,日常会話に必要なフランス語のルールを,さっくり派さんにもきちんと派さんにも,わかりやすくお届けします。
フランス語と本格的な「お付き合い」を始める前に,イントロダクションの「フランス語ってどんなことば?」に是非目を通してみてください。
初めての言語=初対面の人。初対面の人と仲良くなりたいとき「この人はどんな性格で,どんな傾向があるだろう?
何が好きで,何を嫌うだろう?」を想像しますよね。それと同じで,「フランス語ってどんな性質で,どんな好き嫌いがあるのだろうか?」をイメージしましょう。どうやったらフランス語と仲良くなれるかの「勘(想像力)」が働くようになると,その後の「お付き合い」が楽になりますよ!
17 ページでは,英語との比較だけでなく日本語との比較についても触れています。
フランス語はどんな言語から影響を受けてできたのか。フランス語の「歴史」や「いま」についてちょっと想像を巡らすことで,フランス語がもっと好きになるでしょう。更に,どんな人たちとフランス語でコミュニケーションできるようになるのかをイメージすると,世界が広がりワクワクするでしょう。そんなワクワクの中,あなたとフランス語の「お付き合い」が深まることへの願いを,本書に込めました。
最後に,25 年間熱心にフランス語をご指導くださり私を育ててくださった敬愛なる恩師や指導教官の先生方,その環境を用意してくれた家族,今回の執筆に当たりご著書の『基礎徹底マスター! フランス語練習ドリル(NHK 出版)』を参考にさせていただきました慶応義塾大学教授の國枝孝弘先生,校閲を快くお引き受けくださったロイク・ホゲス先生,そして1 年以上に及ぶきめ細やかな本作りを温かくご支援くださった語研編集部の西山美穂さんへ,この場をお借りし心から感謝申し上げます。
1.「目次」のわかりやすさ
1.「目次」のわかりやすさ
本書の特徴である「わかりやすさ」を「目次」にしたためました。まずは目次のページを開き,全体を眺めてみてください。フランス語の基礎文法の全体像が見えてくるはずです。最終ゴールへ到達するまでに,どんな通過地点があるのか,皆さんの目的に応じ立ち止まるべき通過地点がないかをイメージしてみてください。学習計画を立てるうえで,「目次」が大いに役立つでしょう。
2.目的に応じた使い分け
2.目的に応じた使い分け
本書は「文法編」「会話表現編」に分かれているので,目的別に必要なページから読んでいただくことができます。
● 数ヶ月後に旅行に行く方へ:
いきなり会話表現編から入ってもOK です。余裕があれば前半の文法編にも目を通してみましょう。ロジックがわかると,会話表現編で学習した表現がよりご自身の中に定着します。
● フランス語の発音に苦手意識のある方へ:
第1 課の「発音をマスター」をあえて飛ばします。会話表現編(または文法編)で興味のある箇所のCD を聴いてリピート練習し,なんとなく発音できた,と感じるようになったら,綴りを確認します。それをくりかえすうちに,綴りと発音に規則性があることに気付くようになります。その「気付き」が正しいかどうかを,第1 章の「発音をマスター」に戻って確認します。ゲーム感覚で発音のルールを探ってみませんか。
● 文法とじっくり向き合いたい方へ:
冒頭から順に読み進めていきます。1 日1 章をマスターすれば,1 か月弱でフランス語の基礎文法がマスターされることになります。ただし,文法を一度に覚えきるのは不可能ですので,気になったら何度でも立ち返ってください。後半の会話表現編ではフランス語の応用力を身につけてください。中上級への基礎固めが完成し,今後も実りある学習を実感いただけることでしょう。
3.CD で耳を鍛え,発話力をアップ
3.CD で耳を鍛え,発話力をアップ
付属の CD でネイティブの美しい発音を確認することができます。以下の勉強方法が耳を鍛えるのにおすすめです。
- ❶文面を見ずに聴いてみます。
- ❷聞こえたままの発音で,文面を見ずにリピートしてみます。フランス人になった気分でやってみましょう。納得いくまで何回でも聴いてやってみてもOK です。
- ❸文面を見て,綴りを確認しながら聴きます。一緒に発音してみても良いでしょう。
- ❹文面を見ながら,正確にリピートします。納得のいくまで何回でも行います。早く
- 話そうと思わず,丁寧にリピートするのがポイントです。
- ❺正確にリピートできるようになったら,笑顔でリピート,泣きながら(泣く真似をしながら)リピート,不機嫌な表情でリピート,など,表情を変えてリピートしてみます。実際に発話するときに,いつも笑顔でいられるとは限りませんので,実際の会話ですぐに表現が口をついて出てくるようにリハーサルしておきましょう。
4.「 説明」のわかりやすさ
4.「 説明」のわかりやすさ
フランス語が全く初めての方にも丁寧に,少しかじったことのある初級レベルの方にも納得いただけるよう,すべての文法事項に言及することは控え,日常会話において最低限必要な文法を扱いました。各章には,皆様の理解度を試していただくための練習問題を設けました。
「わかりやすさ」を最大限に活かすため,多くの方にとってなじみのありそうな英語との比較に,随所で触れています。「I love you.」の英語がわかれば大丈夫,英語が苦手という方も心配いりません。「フランス語って英語と似ているようで違う,違うようで似ているところがあるんだなあ」と感じていただければOK です。
本文中のタイトル・サブタイトルには,フランス語での文法項目も記載しました。ネイティブの先生と学習されている方にも,必要な項目をスムーズに見つけていただけます。
「快速マスターフランス語」で,「文法編」「会話表現編」「CD」を駆使しながら,ご自身に合ったフランス語マスターへの近道を見出してください。
フランス語講師・翻訳者。 上智大学外国語学部フランス語学科卒業。慶應義塾湘南藤沢中学高等部,私立中学高等学校などでフランス語教育に従事。
著書に『使える・話せる・フランス語表現』『今すぐ書けるフランス語レター・Eメール表現集』『フランス語会話フレーズ600』(語研),『私だけのフランス語手帳』(実務教育出版)があるほか,『Petites Conversations』(ロイク・ホゲス著,駿河台出版社)製作協力,『モロッコで出会った街角レシピ』(口尾麻美著,グラフィック社)フランス語指導等にも携わる。