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はじめに
広大なアラブ地域の人々が、その母国語としているアラビア語は、イスラム教の啓典「コーラン」の言語です。そのイスラム教を信じるムスリムたちは、全世界で10億人を超えるともいわれています。ですから、アラブ人のみならず、非アラブのムスリムたちにも用いられているアラビア語が使用される地域は、非常に広い範囲にわたることがおわかりいただけるでしょう。アラビア語が、国連の公用語のひとつとして認められているのは、そうした背景があるからなのです。
アラビア語には、標準語にあたる正則アラビア語「フスハー」と、各々の地域ごとに異なる口語「アーンミーヤ」があります。「フスハー」が、新聞や放送、文学などに用いられ、全アラブ地域に共通して使われるのに対して、「アーンミーヤ」は、いわゆる「方言」として日常の会話で使われています。
本書ではこの「フスハー」を取り上げています。まず、この「フスハー」を学習することが、さらに地域ごとの「アーンミーヤ」を理解する基本となるからです。なお、本書に記載した語彙は、できるだけ頻繁に使われる代表的なものを選ぶように心がけましたが、もちろんこれらがすべてというわけではありません。
本書制作にあたり、大阪外国語大学の池田修先生には、終始適切な御助言と御指導を賜りました。また、原稿チェック・校正では、西垣由紀氏、索引チェックでは、河井知子氏のご協力をいただきました。ここに記して深く感謝の意を表する次第です。
豊かなアラビア語の世界の扉を、本書で開いていただければ幸いです。イフタフ・ヤー・シムシム!(開け、ゴマ!)
坂上 裕規
構成と使い方
特徴どのページも,開いたところがひとまとまりの単位です。好きなところから単語を覚えていくもよし,また,初めてアラビア語にふれる方は,順に2ページずつ覚えていくというステップをふんだ学習ができます。
本文第1章でアラビア語の発音と文法を,実際に使う単語で覚えます。基礎的な構文について特に解説しました。第2章とあわせて活用してください。第2章が会話に使う単語です。すべて耳で聴き,口で話すことばで,使用される場面および意味としての覚えやすさを考慮して分類しています。
使い方左のページにあげた単語や解説を,右ページで練習しながら暗記します。各項にチェック用の□がついています。書きこみながら練習して覚えます。
本書でアラビア語を学ぶには,エジプト育ちのアナウンサー,アマル・カーメルさんの吹込みによる別売CDを利用されるといっそう効果的です。
まずアラビア語が,続いて日本語が読みあげられます。本書の全単語が収録されています。
また,別売CD収録の音声は,すべてインターネットからのダウンロード販売も行っております。
CD収録時間
Disc1:61分43秒/Disc2:61分54秒
1960年生まれ。大阪外国語大学外国語学部アラビア語学科卒業。エジプト国立カイロ大学文学部アラビア語学科留学。大阪外国語大学大学院修士課程修了。
1960年京都生まれ。大阪外国語大学外国語学部アラビア語学科卒業。チュニジア国立ブルギバ現代語研究所アラビア語課程修了。エジプト国立カイロ大学文学部アラビア語学科留学。